地球教育研究所日本支部

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アース・エデュケーション

エデュケーション

バルーン

環境教育は1960年代終わり頃から

□自然の営みを理解すること
□私たちが生きて、暮らしていく上でそれがどんな意味を持っているのかを認識すること
□自然の世界とより調和した生活に向けて自らのライフライルを変えていくこと

の3つを目的として始まり、様々な取組みが行われてきました。1984年、I・E・Eの代表であるスティーブ・バン・メイターが自らの活動も含めてそれまでの環境教育の試みが、内容的にも手法的にも課題を抱え、十分に機能してこなかったという認識に立ち、オルタナティブとして、自らの著書『Earth Education ・・・ a new beginning』で新たな環境学習の枠組みを提唱したのがアース・エデュケーションです

Why Earth Education ?(なぜアース・エデュケーションなのか?)

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理由は簡単です。地球という惑星の乗客である人間が、一緒に乗り合わせている他の生き物のほとんどを絶滅の危機に追いやる中で、自らの生命を支えるシステム自体も危うくしているのです。今地球は、自らのために教えるあるいは手本を示す役割と、また、この惑星の人間以外の同乗者の生存を守ることで地球を擁護する人々を必要としています。生命の船とも言える地球に対して幅広い理解と深い感情を抱いている人こそ、より賢明でかつ健康で幸福であると、私たちは思っています。

What Does It Include?(何が盛り込まれているのか?)

 知識を持ってもらう、感情を育む、行動を促す、の三つがアース・エデュケーションの重要な構成要素です。私たちの惑星で他の生命とより調和して暮らすためには、まず人々はさまざまな生命で成り立つコミュニティやその生態的な仕組みについての基本的な理解を持つことが必要です。二つ目に、すべての生命に対して深く変わらぬ愛着を感じられるようになること、そして更には知識や感情を自分のライフスタイルに転化していくことを始めなくてはなりません。

How Is It Accomplished?(どのようにそれを達成するか?)

 まず、丁寧に構造化することで具体的な教育目標の達成に焦点を当てた、冒険的で魅力的な学習体験を伴う正真正銘のプログラムをつくるための枠組みを提供します。次に、十分に自然とふれあい、その中に浸る機会を提供します。更に自然の中でひとりになって、周りにある他の生命のことや自分自身の振る舞いをふりかえるひと時を提供することによって、プログラムを通じた体験を日常の暮らしに関連づけることを促します。

THE WHYS(なぜ)

preserving(保護する)

地球は、人間という乗客によって危機的状況に陥っているからです。

nurturing(育む)

生命の船とも言えるこの惑星に対する理解と深い感情を持つ人は、より賢明で健康で幸福だからです。

training(訓練する)

環境について教える教師や、模範となる人として役目を果たし、人間以外の乗船者を擁護する地球の代弁者が求められているからです。

THE WHATS(何を)

understanding(知識を持ってもらう)

人々が、この惑星の生命圏と、重要な生態系のしくみについての基本的な理解を持てるようにします。

feeling(感情を育む)

地球とそこにある生命に対する、深く変わらぬ愛着を育みます。

processing(行動を促す)

人々が、地球とそこに乗り合わせている他のすべての乗船者と調和して幸せに暮らしていけるようにします。

THE WAYS(どのように)

structuring(組み立てる)

具体的な学習効果に焦点を当てた、冒険的で魅力的な学習体験からなる正真正銘のプログラムを作ります。

immersing(浸る)

自然と充分に直接ふれあう機会を提供します。

relating(関連づける)

自然の中でひとりになって、すべての生命のことに想いを巡らすひと時を提供します。

アース・エデュケーションにおけるプログラムとは

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アース・エデュケーションの特徴の一つは、プログラムを学習の手段としていることです。プログラムという言葉は、様々な文脈や用途で使われていますが、アース・エデュケーションでいうところのプログラムは、丁寧にデザインされ、焦点がはっきりして系統立っており、“体験や学びが積み上がり想定された成果(自然と調和して幸せに暮らせるようになる)が達成される一連の学習体験”と定義されています。
またそれが数時間、数回、数日とかでなく数ヶ月にわたる学習プログラムとしてデザインされ実施されている点も学習成果に大きく寄与しています。

アース・エデュケーション・プログラムの特徴

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□学習者を惹きつけ、発見と冒険が満載の魅力的な体験に学習者を引き込んでいきます
□学習者にもわかるように事前に成果目標を示し、その達成に向けて系統だったやり方で進行していき、それが達成されれば、ごほうびが与えられるようになっています
□主要な生態学的概念理解(エネルギーの流れ、循環、相互作用、変化の四つを必ず含む)を重要視しています
□学習者が受け取った情報を覚えやすいように整理するしかけと連動するようにアクティビティは組み合わされています
□言葉で説明された事柄を実際に体験してみる、感じてみるという取り組みを通して具体的なものにしていきます
□学習者の学習能力を前提に、学習のはじまりから学習者が新たに理解したことをしっかり強化して終えるまでを、学習目標が明確で学びが積み上がっていく一連の体験として作り込み行う、効果的な学習にまつわる独自のノウハウを用いています
□名前調べや質問形式のやり方は避け、わかちあったり、やってみるといった全員参加型の学習を大事にしています
□地球やそこにある生命の営みを理解するだけでなく、それらに対する好ましい感情を育むことも大切にしています
□学習したことを直ちに自然界に当てはめ、その後人間社会に当てはめるようになっています
□学習場面のあらゆる側面に細かく注意を払っています
□学校及び家庭に戻ってからのライフスタイルにかかわる具体的な課題をやり遂げることで、プログラムを通じての学習を行動変容につなげます
□アース・エデュケーションの原則と指針の枠組みに適合しています

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